「WAIS検査ってどんな検査?」「費用はいくら?」「どこで受けられるの?」
WAIS(Wechsler Adult Intelligence Scale)は、世界で最も広く使用されている成人向け知能検査です。発達障害の診断や、自分のIQを正確に知りたい方が受ける検査として知られています。
この記事では、WAIS検査の内容、受け方、費用、結果の見方まで、詳しく解説します。
WAIS検査 早わかり表【まずここだけ確認】
| 質問 | 答え |
|---|
| どんな検査? | 16歳以上向けの成人用知能検査(世界標準) |
| 費用は? | 15,000〜40,000円(保険適用外の場合。発達障害の診断目的なら適用される場合あり) |
| どこで受けられる? | 精神科・心療内科、発達障害専門クリニック、大学病院、民間の心理相談機関 |
| 所要時間は? | 約2〜3時間(心理士と1対1の対面形式) |
| 結果はいつ分かる? | 検査後1〜2週間で心理士から結果のフィードバック |
| オンラインで受けられる? | 不可。対面必須(簡易版のIQテストならオンライン可) |
WAISとは
概要
WAIS(ウェクスラー成人知能検査)は、アメリカの心理学者デイヴィッド・ウェクスラーが開発した知能検査です。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 正式名称 | Wechsler Adult Intelligence Scale |
| 最新版 | WAIS-IV(日本版:2018年〜) |
| 対象年齢 | 16歳〜90歳11ヶ月 |
| 開発者 | デイヴィッド・ウェクスラー |
| 初版 | 1939年(当時はWechsler-Bellevue) |
特徴
- 世界標準の知能検査
- 心理士が対面で実施
- 4つの指標から多面的に知能を測定
- 発達障害の診断に広く使用
WAIS検査の種類
年齢別のウェクスラー式検査
| 検査名 | 対象年齢 | 最新版 |
|---|
| WPPSI | 2歳6ヶ月〜7歳3ヶ月 | WPPSI-III |
| WISC | 5歳〜16歳11ヶ月 | WISC-V |
| WAIS | 16歳〜90歳11ヶ月 | WAIS-IV |
16歳以上の成人にはWAIS、子供にはWISCが使用されます。
WAIS-IVとWAIS-III
日本では2018年からWAIS-IVが使用されています。
| 項目 | WAIS-III | WAIS-IV |
|---|
| 発売年 | 2006年 | 2018年 |
| 指標 | 4つ | 4つ(構成変更) |
| 下位検査 | 14種類 | 15種類 |
| 特徴 | 旧版 | 最新・より正確 |
WAIS-IVで測定する4つの指標
WAIS-IVでは、以下の4つの指標を測定します。
1. 言語理解(VCI)
言葉を使った思考力を測定します。
| 下位検査 | 内容 |
|---|
| 類似 | 2つの単語の共通点を答える |
| 単語 | 単語の意味を説明する |
| 知識 | 一般的な知識に関する質問 |
2. 知覚推理(PRI)
視覚的な情報を分析・推理する力を測定します。
| 下位検査 | 内容 |
|---|
| 積木模様 | 積木でパターンを再現 |
| 行列推理 | パターンの法則を見つける |
| パズル | 図形を完成させる |
3. ワーキングメモリ(WMI)
情報を一時的に保持し処理する力を測定します。
| 下位検査 | 内容 |
|---|
| 数唱 | 数字を聞いて繰り返す |
| 算数 | 暗算で問題を解く |
| 語音整列 | 数字と文字を順番に並べる |
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4. 処理速度(PSI)
情報を素早く正確に処理する力を測定します。
| 下位検査 | 内容 |
|---|
| 符号 | 記号を素早く書き写す |
| 記号探し | 特定の記号を探す |
| 抹消 | 対象を素早く消す |
WAIS検査の流れ
検査前
- 予約:病院・クリニックに予約
- 問診:検査の目的や既往歴を確認
- 説明:検査内容の説明を受ける
検査当日
- 所要時間:約2〜3時間
- 形式:心理士と1対1の対面
- 内容:質問、作業、パズルなど多様な課題
- 休憩:疲労を考慮して途中休憩あり
検査後
- 採点:心理士が採点・分析(約1〜2週間)
- 結果説明:後日、結果のフィードバック
- 報告書:文書での結果報告
WAIS検査の費用
費用の目安
| 項目 | 費用 |
|---|
| 検査料 | 10,000〜30,000円 |
| 結果報告・解説 | 5,000〜10,000円(込みの場合も) |
| 合計 | 15,000〜40,000円 |
保険適用について
| ケース | 保険適用 |
|---|
| 発達障害の診断目的 | 適用される場合あり |
| 自己理解・興味目的 | 適用なし(自費) |
| 精神科通院中 | 医師の判断による |
注意:保険適用の可否は医療機関によって異なります。事前に確認しましょう。
WAIS検査を受けられる場所
1. 精神科・心療内科
最も一般的な受検場所です。
- メリット:保険適用の可能性
- デメリット:予約が取りにくい場合も
2. 発達障害専門クリニック
発達障害の診断に特化した医療機関です。
- メリット:専門的な解釈
- デメリット:予約待ちが長い
3. 大学病院
大規模な医療機関でも受検可能です。
- メリット:信頼性が高い
- デメリット:紹介状が必要な場合も
4. 民間の心理相談機関
カウンセリングルームなどでも実施している場合があります。
- メリット:予約が取りやすい
- デメリット:自費(保険適用なし)
予約のポイント
- 人気の医療機関は1〜3ヶ月待ちも
- 「WAIS検査」または「知能検査」で問い合わせ
- 費用・所要時間を事前に確認
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WAIS検査の結果の見方
全検査IQ(FSIQ)
4つの指標を総合した全体的なIQスコアです。
| スコア | 分類 |
|---|
| 130以上 | 非常に高い |
| 120〜129 | 高い |
| 110〜119 | 平均の上 |
| 90〜109 | 平均 |
| 80〜89 | 平均の下 |
| 70〜79 | 境界域 |
| 69以下 | 非常に低い |
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4つの指標スコア
| 指標 | 略称 | 測定内容 |
|---|
| 言語理解 | VCI | 言葉を使った思考 |
| 知覚推理 | PRI | 視覚的推理 |
| ワーキングメモリ | WMI | 情報の一時保持・処理 |
| 処理速度 | PSI | 素早い情報処理 |
プロファイルの見方
重要なのは指標間のバランス(ディスクレパンシー)です。
| パターン | 意味 |
|---|
| 4指標が均等 | 認知能力のバランスが良い |
| VCI > PRI | 言語優位タイプ |
| PRI > VCI | 視覚優位タイプ |
| 指標差が大きい | 発達の凸凹の可能性 |
例:VCI 130、PRI 90 のように差が大きい場合、発達障害の可能性が検討されます。
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WAIS検査と発達障害
発達障害の診断でのWAIS
WAISは発達障害(ADHD、ASD、学習障害など)の診断において重要な役割を果たします。
| 発達障害 | WAISで見られる傾向(一例) |
|---|
| ADHD | ワーキングメモリ・処理速度が低め |
| ASD | 言語理解と知覚推理の差 |
| 学習障害 | 特定の下位検査で低スコア |
注意:WAISだけで発達障害は診断されません。問診、行動観察、生育歴なども総合的に判断されます。
「2E」(Twice Exceptional)
高IQ かつ 発達障害を持つ人を「2E」と呼びます。
- 全検査IQは高い(130以上など)
- しかし指標間の差が大きい
- 知能の高さが発達特性をカバーしていることも
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WAIS検査を受ける前の準備
体調を整える
- 十分な睡眠を取る
- 検査前のアルコールは避ける
- 体調不良の場合は延期を検討
当日の心構え
- 正解・不正解を気にしすぎない
- 自分のペースで回答する
- 分からない問題は「分かりません」でOK
- リラックスして臨む
持ち物
- 保険証(保険適用の場合)
- 紹介状(必要な場合)
- メモ用紙・筆記用具(希望があれば結果メモ用)
WAISの限界と注意点
WAISでは測れないもの
| 能力 | 説明 |
|---|
| 創造性 | 新しいアイデアを生み出す力 |
| EQ | 感情を理解・コントロールする力 |
| 実践的知性 | 日常生活での問題解決力 |
| 社会的知性 | 人間関係を構築する力 |
注意点
- 結果に一喜一憂しない
- IQは人間の価値を決めるものではない
- 結果はその日の状態にも影響される
- 同じテストを短期間で再受検すると練習効果がある
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まとめ
WAISとは:
- 16歳以上の成人向け知能検査
- 4つの指標(言語理解、知覚推理、ワーキングメモリ、処理速度)を測定
- 世界で最も広く使われている
受け方:
- 精神科、心療内科、大学病院などで受検
- 費用:15,000〜40,000円(保険適用外の場合)
- 所要時間:約2〜3時間
結果の見方:
- 全検査IQと4指標のスコア
- 指標間のバランス(ディスクレパンシー)が重要
- 発達障害の診断材料にもなる
まずは気軽にオンラインIQテストで傾向を確認し、必要に応じてWAIS検査を検討してみましょう。
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よくある質問
Q: WAIS検査は何回受けられますか?
A: 制限はありませんが、1年以内の再受検は練習効果が出るため避けることが推奨されます。
Q: 結果は教えてもらえますか?
A: 基本的に結果のフィードバックがあります。ただし、詳細なスコアを教えない方針の医療機関もあります。
Q: 自分でWAISを購入できますか?
A: WAISは有資格者のみが購入・実施できる検査です。一般の方は購入できません。
Q: オンラインでWAISを受けられますか?
A: いいえ。WAISは対面での実施が必須です。オンラインで受けられるのは簡易版のIQテストです。
Q: WAIS検査はどこで受けられますか?
A: 精神科・心療内科、発達障害専門クリニック、大学病院、民間の心理相談機関で受けられます。保険適用を狙うなら精神科・心療内科が第一候補です。
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参考文献
最終更新日:2026年1月27日